みなさん、病院でMRIの検査はうけたことあるでしょうか。
- 検査時間が長い
- 異常に検査室が寒い
- 検査前のチェック項目が多い
- 工事現場のごとく騒音が鳴り響く
このような特徴がありますね。あんまりいいイメージを持つ方はいないかもしれません。MRIとはMagnetic Resonance Imaging の略で日本語では磁気共鳴画像と言います。
MRIは、磁力と電波を利用して画像化しているので、被ばくをしないという特徴もありますね。
そこで、今回は良く受けるMRIの質問3選をご紹介していきます。
- 被ばくしないなら全部の検査MRIがいいのでは?
- なんで着替えなきゃいけないの?
- どうして検査時間が長いの?
この3つの質問にお答えしていきます。
わたしは、放射線技師歴8年目で現在も病院勤務をしています。
- レントゲン
- 血管造影
- CT
- MRI
- 胃バリウム検査 etc.
主にこれらの業務を行っています。病院で患者さんからも検査に関する質問を受ける機会が多くあるので、ある程度のことであれば、現場での知識や経験を駆使して、対応できると自負しております。
みなさんも同じ疑問を持っている方がいましたらぜひ参考にしていただけると幸いです。
それでは始めていきましょう。
被ばくしないなら全部の検査MRIがいいのでは?
結論全部は難しいです。
MRIは頭から足先まで撮影は可能です。しかし、MRIだとわかりにくい病気もあるんです。たとえば、今流行っている新型コロナウイルスが原因で起こる肺炎。この疾患のように空気を含む場所はMRIでは、撮影の原理上画像化が難しいのです。
こういった場合はどうしても、CT検査が優先されます。また、骨折や石灰化の評価もCT検査が行われます。全部が全部MRIで検査することはいまのところ現実的ではないですね。
つまり、MRIも人間と一緒で、得意と不得意があるんだなと覚えておきましょう。CT検査については今後紹介していきたいと思います。
なんで着替えなきゃいけないの?
安心・安全で検査してもらうためです!
うちの病院では原則、パンツ1枚になってもらい、その上に検査着を着てもらっています。理由としては、
- 私物の持ち込みを防ぐ
- やけどの危険を避ける etc.
財布など、誤って持ち込んでしまった場合、磁気を有するクレジットカードなどは使用できなくなってしまいます。また、金属類をもちこんだ場合は、装置に勢いよく吸着するので、けがをする危険性があります。
やけどの危険を避ける、こちらは、ヒートテック素材の洋服をきて検査をすると、MRIの電波によって、発熱する恐れがあります。
我々も検査を受けてもらう方の安全が第1です。お手数をおかけしますが、ご協力いただけると幸いです。
どうして検査時間が長いの?
いろんな種類の画像を撮っているからなんです。
こんな疑問を受けつけることがあります。
CTは1種類の画像
MRIは5,6種類の画像
MRIの1種類は約3分程度かかるので約20分ほどの検査時間を要します。例えば、脳のMRI画像では
DWI:急性期脳梗塞描出
T1強調画像:形態評価
T2強調画像:病変の検索
FLAIR:脳室周囲の病変の検索
T2*強調画像:微小出血の有無 etc.
このようにいろいろな種類の画像を撮って評価しているため、どうしても検査時間が長くなってしまいます。このT1強調画像やDWIなどの詳細なども今後わかりやすくご紹介していけたらと思います。
いかがでしたでしょうか。少しでも参考になればうれしいです。
以上、ラジかなでした!